RaspberryPi 3B+のRaspbianをDebian Busterベースの最新版(2019-07-10版)に変更して、TorのIdentity Keyをそのまま移し替える
RaspberryPi 4Bのリリースと、Debian Busterのリリースに合わせてRaspbianもBusterベースになった。丁度いい機会なのでRaspbianからまるごと入れ直す。
Download Raspbian for Raspberry Pi
基本的にはかつて書いたRaspberryPi 1B再設定と、RaspberryPi 3B+にTor公式リポジトリを追加したときと同じことをすれば良い。
RaspberryPi(初期モデル 1 Model B)初期設定、Ed25519鍵使用メモ - 悪霊にさいなまれる世界 -The Demon-Haunted World
RaspberryPi 3B+に公式リポジトリを追加して最新のTorを入れてリレーノードを構築した - 悪霊にさいなまれる世界 -The Demon-Haunted World
が、Tor公式リポジトリの指定をstrechではなくbusterにしなければならない。/etc/apt/sources.list
は下記の通り変更する。
deb https://deb.torproject.org/torproject.org buster main deb-src https://deb.torproject.org/torproject.org buster main
あとは前回と同じである。しかしこれで普通にTorをインストールしたままだと、新規に作成されたTorリレーのアイデンティティとなり、Torリレーとしての連続性が保たれない。
別に気にしないのであればそのままで良いのだが、せっかくなのでアイデンティティを引き継いでみよう。
前項記事ラストでバックアップしておいたtor_keys_raspi.tar.gzをコピーして解凍する。
tar -xzvf tor_keys_raspi3b.tar.gz
ディレクトリ構造がそのまま記録されているので、Identity Keysは結構下のディレクトリにある。バックアップするときに気を使えばよかったのだが今さら過ぎるので諦めよう。
cd var/lib/tor/keys/
sudo mv * /var/lib/tor/keys/
これで全てのファイル(9個ぐらいあるはず)が所定のディレクトリに移動された。ホームのディレクトリは邪魔なので消しておこう。
cd /home/pi/
sudo rm -r var/
さて、これで良し、というわけではない。Identity Keysの所有者を変更する必要がある。この状態ではユーザもグループもpiになっているはずだ。ls
コマンドで確認してみる。
sudo ls -l /var/lib/tor/keys/
これを両方ともdebian-torに変更する。ユーザ・グループの変更はchown
コマンドで行う。-Rオプションでディレクトリごと変更してしまおうのが簡単だ。
sudo chown -R debian-tor:debian-tor /var/lib/tor/keys/
再度lsコマンドで確認すれば所有者が変更されているはず。torを再起動して/var/log/syslog
を見れば、" Your Tor server's identity key fingerprint is ホニャララ"でかつてと同じFingerprintが表示されているはずだ。いじょ。